外壁研究所

サイディングは板状の外壁材で、単価も安くお手頃なため日本の住宅の約9割でサイ ディングが使われています。しかし、実際にサイディングがどのくらいの価格で販売され ているのかわからない…

そこで当記事では、サイディングの価格相場を種類や工法別に解説。金属サイディング などの種類や特徴についても紹介しています。

サイディングの工事費用を抑えるポイントやメンテナンスの時期についても記載している ので、サイディングで建物をリフォームする際の参考にしてください。

サイディングとは

では、そもそもサイディングとはなんでしょうか? サイディングとは、外壁に使われる壁材の一種です。壁の広さに合わせてサイディング

ボードをカットし、壁に沿って貼り合わせ、つなぎ目をしっかりと埋めて外壁を作ります。 レンガ調や木目調など、比較的低価格でデザインを自由に変えられること、耐熱性や耐 久性に優れているのが人気の理由です。

以前は、モルタルなどを使用して壁を塗る工事が主流でしたが、現在は国内の外壁材9 割をサイディング材が占めており、古くなったモルタル壁からサイディング材に張り替え るリフォーム事例も多く見られます。

サイディングの価格相場まとめ

 

・サイディングの価格相場は約250万円

・張り替えだと180~280万円

・重ね張りだと160~260万円

・外壁塗装は70~100万円

・シーリングの補修は10~30万円

サイディング材の特徴

サイディング材には4つの種類があります。窯業系サイディング、金属系サイディング、木 質系サイディング、樹脂系サイディングです。 それぞれの素材に特徴があり、デザインや 使用する条件によって素材を変えることができます。 中でも、窯業系サイディングが一番 人気があり、外壁材シェアの70%が窯業系サイディングで占められるほどです。

サイディング材は、もともと工場で作られた壁材を貼り合わせる工事が主なので、工期も 短く、価格を抑えられます。 さらに、豊富なデザインのラインナップが揃っているため、家 の外観をガラリと変えることも可能です。 ただし、ボードの継ぎ目に施したコーキングは 経年劣化してしまうので、工事後10年を目安に、定期的なメンテナンスが必要です。 サイディングは他の外壁材より価格が安い

外壁材 価格(/m²)
サイディング 4,000~9,000円
モルタル 6,000~10,000円
タイル 10,000~20,000円

サイディングは、モルタルやタイルと比べて価格が安いです。デザインも豊富で、レンガ や木目など各メーカーから様々な商品が発売されています。 低価格で様々な外壁を選べるので、自分好みの建物をデザインできます。

サイディングの種類は4つ [性能・費用・おすすめは?] サイディングの種類は、大まかに分けて以下の4つがあります。

・窯業(ようぎょう)系

・金属系

・木質系

・樹脂系

それぞれの特徴を簡単にまとめると次の通りです。

1窯業系サイディング

日本では一般住宅の7〜8割を窯業系サイディングが占めています。 窯業系サイディングの主原料はセメント質と繊維質。上の表からも分かる通り、最もバランス

のとれた外壁材と言えます。

また、ナチュラルな木目調のものから、レンガ風やタイル調、石造り調まで、幅広くラインナップ があるため、どんな外観にも対応できるのも人気の理由でしょう。

その一方で、デメリットは通気性があまりよくないため蓄熱しやすく、素材自体の防水性が低 いこと。そのため定期的な塗装メンテナンスが必要となります。

窯業系サイディングのおすすめポイントは?

・硬くて高密度=耐震性

・遮音性

・防火性が高い

・デザインが豊富

・比較的費用が安い

・工期が短い

 

2金属系サイディング

金属系サイディングはガルバリウムやアルミニウム、ステンレスなどの金属板に、樹脂断 熱材を合わせた外壁材です。

窯業系に比べて重量が軽く、メンテナンスも簡単なので、リフォームの現場でよく使われ ています。

また、金属系サイディングは断熱性・耐凍害性にも優れているため、気温変化の激しい 寒冷地にもおすすめです。 最近では窯業系サイディングに負けじと、レンガ風やタイル調のデザインも登場していま す。

その反面、金属ならではのデメリットとして、衝撃に弱く凹んだり、温度変化で変形した り、潮風でサビてしまったりします。
金属系サイディングのおすすめポイントは? ・軽くて扱いやすい(窯業系サイディングの1/4程度) ・断熱性が高い(窯業系サイディングの5~6倍)

・耐震性・耐凍害性に優れている

3木質系サイディング

木質系サイディングは天然木の表面を炭化させ、塗装を施したものです。自然の色合い や木目が特徴で、温かみのあるカントリー風の外壁に仕上がります。

木質系サイディングは熱を吸収しにくいため、断熱性に優れています。また、日々自然に 変化していくため飽きにくく、愛着をもてることでしょう。

ただし、他のサイディングと比べると防火性や防水性に劣り、木目を活かすためにはコー ティング剤の耐久性を下げる必要があるため、メンテナンス費用や手間がかかるのが難 点です。

木質系サイディングのおすすめポイントは? ・自然な風合い ・天然木ならではの唯一無二のデザイン ・熱を吸収しにくく、断熱性が高い

4樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは、プラスチックの一種である塩化ビニル樹脂を使用した外壁材で す。日本ではあまり使われていませんが、アメリカでは樹脂系サイディングが主流となっています。

樹脂系サイディングはとても軽く、耐久性や耐天候性に優れています。また、シーリング なしで施工できるタイプは外壁の見栄えがよく、素材そのものに色が入っているために色 褪せしづらいなど、メンテナンス面でも様々なメリットがあります。

しかし、他のサイディングと比べて防火性や遮音性で劣ること、何よりも施工できる業者 がほとんどいないことが大きなネックとなっており、樹脂系サイディングの普及を阻んで います。

樹脂系サイディングのおすすめポイントは? ・耐久性・耐候性に優れている ・シーリングが不要で変色しにくい=メンテナンスが楽 ・素材が軽い(窯業系サイディングの1/10程度)

サイディングのメンテナンスの目安

サイディング本体の寿命は最大で40年とされています。ただし、それは定期的に適切な メンテナンスを行った上での数値です。 ここからは、もっともメジャーな窯業系サイディングを念頭に解説していきます。

サイディングはセメントと繊維質でできているため、本来は湿気を吸収しやすい素材で す。無塗装のサイディングボードに水を吸わせると、質量が1.3~1.5倍になるといわれて います。

その弱点を防水塗膜でカバーしているため、塗膜が劣化すると自身の膨張に耐えきれ ず、割れてしまう恐れがあるのです。

また、サイディングのつなぎ目を埋めるシーリング(コーキング)が劣化すると、雨漏りに つながる可能性があります。 さらに、シーリングは外壁よりも傷みの症状が早く出やすいため、注意が必要です。

サイディング外壁の点検項目やメンテナンス時期の目安、スケジュールは以下の通りで すサイディングは時間とともに劣化していきます。 劣化を放置すると、見た目が悪いだけ でなく、雨水が染み込み家の構造を弱らせてしまう可能性があります。

それぞれの工事内容ごとのメンテナンス時期は次の通りです。

<メンテナンス時期目安>

シーリング(繋ぎ目)打ち直し 5年

サイディングの塗装を塗り直す工事 10年

サイディングを新しくする工事 20〜30年

では、それぞれの注意点や費用について解説していきます

サイディングの修理・補修の費用相場

ひび割れ          10,000円~

シーリング処理 打ち替え          700~1,200円/m²

打ち増し             500~900円/m²

 

同じサイディング外壁であっても、家の形状や外壁塗料の種類、立地、天候など様々な 要因によって、状態は変化します。

一般的な目安としては、新築から5〜10年で最初の塗り替えを行い、25〜30年経った時 点でサイディングの張り替えを検討する必要性があります。

また、シーリング(コーキング)の劣化については、施工会社の定期点検以外にも、台風 や地震の後など、年に1度は自分で確認して、早めのメンテナンスを心掛けましょう。

 

シーリング工事

サイディングのつなぎ目部分、シーリングにかかる費用の相場目安は30~50万円ほど です。

【内訳】

一般的な戸建住宅に必要なシーリング=200mとした場合

・シーリングの打ち直し 18万~24万円

・古いシーリングの撤去 1万~3万

・足場代 10万~20万円

・諸経費 業者による

ただし、シーリング工事だけで行うのは効率的ではありません。

足場代がかかるため、塗装工事もセットで行うのが一般的です。

 

サイディングの塗り替えは10年おきに

 

サイディングの外壁リフォームで一番多い方法が塗装であり、10年に一度の建物メンテ ナンスとして一般的なものとなっています。

サイディングの基材はもともと吸水性があり、塗膜によって防水性を保っています。 その ため、塗膜の劣化を放置すると、雨水が染み込み、家の内部構造を劣化させる危険性 があります。

サイディングの劣化度合いが軽度であれば、サイディングボードの上からそのままサイ ディング用の塗料を塗るリフォームが一般的です。

外壁の塗り替え(塗装)工事費用は、60~150万円ほどが相場目安とされています。 また、使用する塗料によっても耐用年数は変わってきます。 外壁塗料は大きく分けてア

クリル樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコン樹脂系、フッ素樹脂系の4種類があります。

戸建住宅で最も一般的に使われているのは、シリコン樹脂系です。 紫外線に強い上、防 水性、防汚性が高く、コストパフォーマンスに優れているのが特徴です。 フッ素樹脂系塗 料は、シリコンより価格は高くなりますが、さらに長い耐用年数を期待できます。

塗料の種類 耐用年数 m²単価

ウレタン系 7~10年 1,800円~

シリコン系 10~13年 2,500円~

フッ素系 13~15年 3,500円~

無機系 15~20年 4,000円~

【内訳】

一般的な戸建住宅の外壁=170m²とした場合

・洗浄・下地調整 5~6万円
・下塗り 6~10万円
・外壁塗装 30万~100万円
・養生費 5~7万円
・足場代 10万~20万円
・諸経費 業者による

塗装工事費は、業者や住宅の形状などによって異なります。

ほかにも、太陽光で分解した汚れを雨で洗い流す光触媒や、暑さ寒さを伝わりにくくする 断熱塗料など、機能性に優れた特殊塗料が豊富に流通しています。

また、シーリング工事と塗装工事を同時にすると、費用を安くできるケースも多いです。

サイディングの重ね張り工事(カバー工法) サイディングの重ね張り工事の費用目安は120~250万円ほどです。

重ね張り工事では、今ある外壁材の上にそのまま新しいサイディングをかぶせていくた め、重量の軽い金属系サイディングを使用することが多いです。

【内訳】

一般的な戸建住宅の外壁=170m²とした場合

・サイディング料金 60万~120万円
・施工費 50~100万円
・足場代 10万~20万円
・諸経費 業者による

サイディングの重ね張り(カバー工法)は、張り替えよりもコストや工期を抑えられます。 ただし、雨漏りしている疑いのある住宅では、重ね張り(カバー工法)はできません。

 

サイディングの張り替え工事

雨漏りなどで外壁の下地まで劣化している場合には、サイディングの張り替えを行いま す。
張り替え工事の費用相場は、150〜300万円ほどです。

張り替え工事は新しく張るサイディング材の種類や外壁の状態などで、費用が大きく変 わってきます。

サイディングの種類 メンテナンス時期 m²単価

窯業系サイディング 7~10年 金属系サイディング 10~15年 木質系サイディング 8~10年 樹脂系サイディング 10~20年

4,000円~ 3,500円~ 5,000~ 4,000円

【内訳】

一般的な戸建住宅の外壁=170m²とした場合

・サイディング料金 60万~120万円

・古い外壁材の撤去費 10万~30万円

・施工費 50~100万円

・足場代 10万~20万円

・諸経費 業者による

サイディングの張り替え工事では、既存の外壁材を全部はがすため、内部の状態まで確 認できます。 雨漏りが起こっている場合には、必要に応じて防水シートや構造用合板の補修、断熱材 の交換なども検討しましょう。

まとめ

ここまで、サイディングの施工方法や種類、補修工事について解説してきましたが、ご理 解いただけたでしょうか?

これから家を建てる人やリフォームする人、中古住宅を購入する人にとって、家を長く美 しく保つことは非常に重要です。

後で困らないためにも、サイディング外壁の特徴やメンテナンスをしっかり把握しておき ましょう。

サイディングは、低価格で建物のリフォームができる外壁材です。

モルタルやタイルよりも価格が安く手軽にリフォームができるので、日本の住宅の約9割 でサイディングが使用されており、リフォームで圧倒的なシェアを誇っています。 外壁のリフォームは決して安い買い物ではないので、長い目で見て費用をなるべく抑え られるよう、外壁材や業者を選びましょう。