サイディングにひび割れが…。ぶつけてもいないのに、なぜ?
大事なお家の外壁が割れていたら心配ですし、原因も心当たりがなくて不安になってい る方もいるのではないでしょうか。
実はサイディングは、どんなお家でも自然とひび割れてしまう可能性があります。
なぜなら、経年劣化やお家の構造など、なかなか避けられない理由が原因で起こってし まうものだからです。
ただ、原因をきちんと知っておけば、ひび割れを予防することはできるようになります。 そこでこの記事では、サイディングがひび割れる具体的な原因を紹介します。
さらに適切な補修方法から、主要な原因に対しての根本的な解決方法も解説していきま す。
まずは原因を知って不安を減らし、それから正しく対処して、サイディングを長く維持でき るようにしましょう。
サイディングのひび割れにお悩みの方は、ぜひ最後までご覧になってください。
<サイディングがひび割れる原因> サイディングがひび割れてしまうのには、原因があります。
・外的要因
・天候
・地震
・衝撃
それぞれの原因の具体的な内容を解説していきましょう。 外壁がサイディング素材という方は、ぜひチェックしてみてください。
原因によっては”ひび割れやすい場所”というのもあるので、ご自宅のひび割れがどれに 当てはまるか確認してみましょう。
・外的要因 紫外線や風雨などの刺激によって、サイディングはひび割れを起こす場合があります。
長い間、紫外線や風雨にさらされた外壁は小さなキズが増えて、最終的にひび割れを起 こすケースがあるのです。 そのため、定期的に点検を行い、色あせや小さなキズが発生していないか確認しておき ましょう。 また、10年前後のペースで外壁塗装をして紫外線や風雨からの刺激を保護するようにし ておくとよいです。
・天候
サイディングは、暑さや寒さによってひび割れが起きる場合があります。 気温が高いときは外壁やシーリング部分は膨張して、寒くなると収縮する傾向があり、膨 張と収縮を繰り返すと、ひび割れを起こしやすくなってしまうのです。
外壁やシーリングが膨張と収縮を繰り返した場合は、基本的に新しい部材への交換や 塗装が必要となります。 雨漏りが発生する前に、早めに症状に気づき、補修を行うようにしましょう。
・地震
地震による建物の揺れが原因で、サイディング外壁がひび割れを起こすケースもありま す。
日本は地震が多く発生する国です。
そのため、耐久性の高いサイディング外壁だとしても、大きな揺れのときには、歪みに耐 え切れずひび割れが入ってしまうこともあります。
地震が発生した際は、外壁にひび割れている箇所がないか確認しておきましょう。
他の原因のひびと見分けることは難しく、大きな地震の後に見覚えのないひび割れが あったら、地震が原因かもしれません。
・衝撃
窓の開け閉めによってサッシが衝撃を受けて、サイディング外壁がひび割れを起こす場 合もあります。
窓のサッシを設置することで外壁に負荷がかかっているため、普段の窓の開け閉めに よって衝撃を受け続けると、外壁がひび割れを起こすケースもあるのです。
窓の開け閉めはできるだけ静かに行い、サッシに強い衝撃を与えないようにしましょう。
また、定期的に外壁がひび割れていないかの点検を行うことで、悪化を防げる可能性が 高いです。
ただし、2階以上の窓のサッシ周辺の点検は高所で危険なので、専門業者に依頼して確 認してもらいましょう。
<ひび割れを放置するリスク>
サイディングのひび割れは、どんなに小さくても見つけ次第早めに直すようにしましょう。 なぜなら、ひび割れを放置するとお家にとって重大なリスクが発生するからです。ここで はサイディングのひびがもたらす危険性について、具体的に3つご紹介します。
・凍害現象 1つ目は、凍害を起こして、ひび割れがさらに大きくなってしまうリスクです。
そもそも凍害とは、小さいひび割れに入った水が中で凍結・膨張し、膨らんだ氷に内側か ら圧迫されて、外壁が割れてしまう現象のことです。
水は凍ると、10%ほど体積が増えます。 そのため、もともと小さかったひび割れがさらに大きくなってしまいます。
・シロアリ被害 どんなに小さなひび割れでも、水は侵入できてしまいます。
サイディング外壁のひび割れから水が入ると、お家の中の木材が湿った状態となるた め、湿った木が好物のシロアリが寄ってきてしまう恐れがあります。 シロアリは柱などの木材を食べてボロボロにして家を弱らせ、地震などの際に倒壊してし まう原因となります。
シロアリの侵入を防ぐためにも、水の侵入口であるひび割れはきちんと補修しましょう。 ・補修跡が目立ち、将来クリヤー塗装できなくなる
サイディングのひび割れは放置すると、将来的にクリヤー塗装が出来なくなる恐れがあ ります。 なぜなら、ひび割れの補修跡がそのまま見えてしまい、見た目が非常に悪くなる可能性 があるからです。
クリヤー塗装とは、サイディングの色柄を塗りつぶすことなく、そのまま残せる透明な塗 料のことです。 最近はタイル調、石材調などのおしゃれな模様のサイディング住宅も多いので、築10年 前後の最初の塗装工事でクリヤーを選ぶ人も増えています。
しかしクリヤー塗装は、ひび割れの補修跡もそのまま見えてしまいます。
大きなひびは塗料だけでは埋められないため、補修材(コーキングなど)を使うことになり ます。
通常の色付き塗装なら目立たなくできますが、クリヤー塗装は補修跡が隠せず、美観を 損ねてしまいます。
サイディングの模様をそのまま残したい!という方は、ひび割れが小さいうちに外壁塗装 を行いましょう。
<サイディングのひび割れ補修にかかる費用相場>
サイディングに発生したひび割れの補修に必要となる費用相場を解説します。
外壁のひび割れ補修にかかる費用は、クラックの幅が0.2mm以下で、破損の状況が深 刻ではない場合によく採用されるシール工法の場合、1mあたりおよそ320円です。 また、クラックの幅が0.3mm以上の場合に使われることが多い、Uカットシール工法の場 合は、1mあたり1,700円ほどが相場となるでしょう。
ただし、ひび割れの範囲や深さ、施工箇所などによって費用は変わります。
また、シーリングでの打ち替えでは、1mあたり1,260円ほどが費用相場です。 打ち増しの場合は、1mあたりおよそ900円となります。 それぞれの補修方法の費用相場を表にして以下にまとめました。 サイディング外壁の補修を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
補修方法 補修費用
外壁のひび割れ補修 シール工法:およそ320円/m
Uカットシール工法: およそ1,700円/m
打ち替え(シーリング部分) およそ1,260円/m
打ち増し(シーリング部分) およそ900円/m
<サイディング外壁のひび割れを防ぐ方法>
サイディングの外壁にひび割れが発生するのを防ぐためには、外壁塗装とシーリングの 打ち替えを定期的に行っておくことをおすすめします。
外壁が劣化する前に塗装しておくで、サイディングの耐久性や防水性を高められるでしょ う。
また、シーリングが劣化する前に打ち替えを行えば、ひび割れを防いで雨水の浸入を防 ぐことにつながります。
サイディング外壁のひび割れを防ぐためには、定期的に外壁を点検して劣化が起きてい ないか確認することが大切です。
外壁に色あせや髪の毛サイズのひび割れであるクラックなどが発生していたら、早めに 塗装して補修します。
シーリングは寿命が9~12年程度なので、耐用年数が訪れる前に打ち替えを行うとよい でしょう。
劣化症状が悪化する前にきちんとメンテナンスを行い、サイディングの外壁にひび割れ が発生するのをできる限り防ぎましょう。
・サイディングのひび割れは定期的なメンテナンスで再発を防ごう
サイディングの外壁は、紫外線や何らかの衝撃によって、ひび割れが起きてしまうことも 考えられます。
ひび割れは、放置すると雨漏りの発生につながる可能性が高いです。
建物の寿命を短くしてしまうこともあるので、ひび割れが発生したら、早めに対処するよう にしましょう。 外壁のひび割れが軽微であれば、充填剤の注入で補修できる可能性が高いです。
しかし、破損がひどければ外壁材の交換となるかもしれません。 補修方法の判断に困ったら、専門業者に相談してみましょう。
また、ひび割れ箇所が悪化しないためにも、点検を定期的に行い、破損があれば補修を 行っておくことをおすすめします。
<サイディング外壁をメンテナンスするときの注意点>
・高圧洗浄機は使わない
サイディングボードに高圧洗浄機を使用するのは避けましょう。 強すぎる水圧は塗装を剥がしてしまったり外壁を崩してしまったりする可能性があるから です。 また、水を下から突き上げるようにかけるのもよくありません。サイディングボードの中に 水分が侵入することがあります。 上から下へ、優しく水をかけてブラシで洗うようにしましょう。
・中性洗剤を使用する
サイディングボードの劣化を早める鳥の糞やカビ、藻などは、中性洗剤を使用するのが おすすめです。 食器用洗剤などで代用できますが、必ずアルカリ性や酸性の洗剤ではないことを確認し ましょう。アルカリ性や酸性の洗剤でみがくと、サイディングボードを傷めてしまいます。 目立たないところで試しに使ってから全体に使うとより確実ですね。
<DIY補修はお勧めしません> DIYでひび割れを直す方法もありますが、あまりお勧めできません。
なぜなら、DIYでの補修は失敗しやすいからです。 DIYでひび割れを補修した場合、綺麗に仕上がらず雨漏りを防げないことがあります。 失敗しないためにもサイディングのひび割れ補修は専門業者に依頼しましょう。
まとめ・・・
今回はサイディング外壁について、ひび割れや剥がれなどの劣化症状とその原因や補 修費用相場を紹介してきました。
サイディングボードにとって、もっとも重要なのは耐水性を上げて浸水を防ぐこと。少しの ひび割れも、シーリングの劣化も見逃せません。
前回のメンテナンスから5年以上経っている方は、一度業者に点検を依頼してみるのを おすすめします。
そこで重要なのが、相見積もりです。複数の業者から提示された見積もり額を比較検討 し、納得できる費用で依頼をしましょう。